記事は中国人のなかには築地市場を「世界ナンバーワンの海鮮市場」と神格化して呼ぶ人もいると紹介する一方、築地市場は外国人観光客にとっての観光地ではないと指摘。築地市場は決してその知名度を利用したただの観光スポットではなく、そこには真剣勝負ともいえるビジネス上のやり取りが存在していると論じた。
さらに、築地市場には謹厳さが存在するとし、その事例として「競り」について説明。例えば、世界的に名高いマグロの競りは「特定の時間においてのみ外部に開放し、参観者数を制限している」と指摘。マグロの競りをぜひ見たいという観光客は少なくないが、真剣勝負が繰り広げられる競りの場を完全に外部に開放することはできるものではないとしたほか、「築地の場内の雰囲気は非常に厳粛であり、緊張感も漂う」とも指摘し、仕事に対する日本人の厳格な態度を高く評価した。
しかし、築地市場にはこうした謹厳さだけが存在しているのではないと説明。「日本人はいつでも謹厳さと楽しさのバランスを取るのがとてもうまい」と称賛し、築地市場には楽しさも存在していると紹介した。築地市場を訪れる観光客に「楽しさ」を提供している要素として、場外では非常に多種多様な店が特産品や乾燥食品、食器や調理道具、野菜、コーヒーなど非常に豊富な種類の食品を販売していると紹介し、こうした部分が築地市場の豊かさと楽しさを形成していると論じた。
この記事には築地市場で販売されている豊富な海産物の写真が数多く掲載されており、たとえ文章がなくてもその楽しさが伝わってくるが、この記事に対してある中国ネットユーザーは「本当に魅力的だ」と称賛した後に「中国国内の海産物市場といえば、まず第一に汚く、第二に臭く、第三に量をごまかす、第四に治安が悪く、第五に偽物が売られている」というコメントを寄せた。中国の海産物市場の実態を知っている中国人にとって、築地市場の魅力はより深く印象に刻まれたようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)liorpt/123RF)
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