中国の都市部では高層マンションこそ多いものの、戸建て住宅はあまり見られないのが現状だ。広大な土地があり、人口密度も国としては低いはずの中国ではなぜ高層マンションばかり建設されるのだろうか。記事は「日本の人口密度は中国の約2.5倍の規模」であると紹介する一方、日本の建築物は比較的低層だと指摘、特に地方や郊外では住みやすい戸建て住宅が多いことを指摘した。
続けて、多くの中国人旅行客は訪日後に「日本は高層ビルが中国の都市部より少ないことに驚く」と紹介し、東京は北京より土地も少なく、人口密度も高いのだから高層マンションが林立しておかしくないはずなのに、なぜ戸建て住宅が存在できるのだろうかと疑問を投げかけた。
この疑問の答えは「日本は中国と違って、土地の所有権が認められているため」で、日本は土地を購入すれば「永久に所有することができる」と説明。中国の場合は土地の所有権は認められておらず、購入できるのはあくまでも期限付きの使用権だ。そのため、日本では東京であっても購入した土地に戸建て住宅を建てれば「いつまでも住み続けることができる」のだと紹介した。
中国でも地方や農村では戸建て住宅が多く見られるが、上海や北京の中心部はマンションが多く、戸建ては古くから存在するものを除いてほとんど存在しない。郊外の高級別荘地などを除いては、新しく戸建て住宅が建てられるケースも皆無と言って良いだろう。
また、中国では不動産バブルが生じており、土地も高額になっているため、土地の収益を最大化するためにできるだけ高層の建物を建設するケースが多い。高層ビルや高層マンションが林立している都市部の光景を見慣れた中国人からすれば、「日本は高層ビルが少ない」と感じるのも無理はないだろう。
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