中国では歴史問題を理由に、日本を嫌う人が今なお数多く存在する。日本が過去に中国と戦争したのは事実だが、それを言えば英国も中国を侵略した国であり、英国は当時の清国に麻薬であるアヘンを流通させ、莫大な利益を得ると同時に人びとを麻薬中毒にさせたのも事実だ。


 しかし、中国ではアヘン戦争などを理由に、英国を強く憎んでいるという人は決して多くはない。なぜ中国人は日本を憎み、英国は憎まないのだろうか。中国メディアの今日頭条は20日、中国は近代において、日本以外の国にも侵略された歴史を持つと指摘する一方、日本人からすれば「中国人が日本人だけを恨んでいることが不可解らしい」と伝えている。

 記事の中国人筆者は過去に、ネット上で日本人ネットユーザーが「中国はこれまでに複数の国から侵略を受けた歴史を持つが、なぜ中国人は日本だけを恨むのか」という疑問を書き込んでいたのを見たことがあると紹介。そのうえで「この質問は確かに的を得ている」とし、なぜ最初に侵略した英国を恨まず、日本ばかりを恨むのだろうかと疑問を投げかけた。

 続けて、英国が清国を侵略したことで、他の列強も続々と清国に攻め入り、清国は莫大な富を奪われ、そして、滅亡へとつながったと指摘。これは重大な主権侵害だが、現代の中国人がさほど恨みに思っていない理由はシンプルであり、それは「一般人の虐殺など、残忍な行為がほとんどなかったため」だと指摘した。

 一方、日本による侵略は南京事件に代表されるとおり、「一般人を対象とした虐殺や略奪など、残忍極まりない行為が多々見られた」と主張。しかも、日本は戦後にドイツのような謙虚さで謝罪することもなく、歴史を欺こうとしているとし、中国人が日本を許せない気持ちになるのも当たり前であると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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