その場に居合わせた人が撮影した騒動の動画がネット上に公開されている。それを見ると、「和服のような服装」をした青年と、友人とおぼしきジャージ姿の青年が、4人の警備員に囲まれているようすが映っている。「和服のような服装」の青年は、「なんの根拠があって殴るんだ?」とくり返し怒鳴り、「おれが着ているのは唐装(唐王朝の衣服)だ」と主張。その横では、ジャージ姿の青年が警備員に首をしめ落とされ、ぐったりと動かなくなる姿が・・・。
中国メディアの上海熱線が25日、この騒動に関して報じた記事によると、武漢市公安局は今回の件について調査中であり、「調査の2つの重点は、いったい唐装なのか和服なのかということ、そして衝突の全過程だ」とコメントしたそうだ。騒動が起こった経緯を調べるのは当然として、「唐装」か「和服」かの違いがそれほど重要なポイントになるのだろうか。
紅網の記事は、「専門外の人にとっては、唐服と和服をどこで区別するかは、はっきりと言えないことだろう。そのため、唐装を和服と見なしてしまうのは充分に起こり得ることだ」としつつも、「しかしそのような理由で、和服のような服装をした若者が武漢大学へ桜を見に行くのを制止することは、まったく道理にかなっていない」と述べた。
さらに記事は、中国で近年「日本軍の軍服を着ての写真撮影」事件が相次いで起こり、歴史的な経緯から人々の非難を集めたことを指摘。その上で、「しかし“日本軍の軍服を着ての写真撮影”に反対することは、すべての日本人に反対することを意味するわけではなく、日本のすべての服装に反対することでもない」として、思慮に欠けたむやみな「過剰反応」は控えるべき旨を主張した。どんな服装をするにせよ、桜は心穏やかに楽しみたいものである。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF)
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