中国は全体的に反日感情が根強く存在する国だが、その一方で多くの人は日本や日本人の良さは認めているようだ。実際、中国人の対日感情はここ数年でかなり改善している。
しかし、最近では日本称賛が行き過ぎるとの不満も出ているようだ。中国メディアの騰訊は3日、「中国人が良いことをすると日本人が称賛され、悪いことは何でも中国人のせいにされてしまう」と不満を示す記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は、中国国内はもちろんのこと、中国国外でも最近は「日本称賛が過ぎるのではないか」と不満を示している。列に並んでいるアジア人や、礼儀正しいアジア人の写真や動画がネット上で紹介されると、すぐに「日本人はすごい」と称賛されるが、それが中国人のこともあると指摘した。

 例えば、最近ある動画配信者が、混雑した駅で人々が礼儀正しく列に並ぶ様子をネットにアップし、そこに「日本人の民度は高い」という内容の文章を添えたところ、「その駅は中国であり、並んでいるのも中国人」であるとして、「炎上」したケースがあったと伝えている。配信者は「これは日本の駅を撮影したものだ」と主張したものの、実際には北京市内の駅だったことが明らかになったという。

 中国では日本人の民度の高さは認めながらも、「何でも良いことをするのは日本人で、悪いことをするのは中国人」とイメージが固定化されてしまうことに、多くの中国人は不満と焦りを感じているのかもしれない。駅で並ぶ様子についての騒動は、それが表面化した1つの例に過ぎないのだろう。

 記事でも認めているが、中国人の民度の低さを世界に知らしめるきっかけになったのは、他の誰でもなく中国人自身であり、中国人観光客による海外でのマナー違反の言動が悪いイメージを広めてしまったのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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