中国メディアの百家号は25日、「日本の工作機械なくして、中国は空母の建造もままならない」とさえ言われていると紹介する記事を掲載した。「中国の製造業としては痛いところ」だという。
今の中国にとって、日本の工作機械は欠かせない存在になっているようだが、記事は意外にも中国の工作機械は「産業自体のスタートは早かった」と紹介している。1960年代の初めにはすでに業界の発展が始まり、2009年には工作機械生産額で大国・日本やドイツを超えるまでになったという。
工作機械の市場規模が大きいのは確かなようだが、「大きいだけで強くはない」ことを強調しているが、それはなぜなのだろうか。記事は、中国の工作機械は低価格や中価格の製品を作る低級機や中級機の工作機械を中心に発展してきたものの、より大きな投資と高い技術力が必要なハイエンド向け機械になると「海外の技術に頼ってしまった」と指摘。そのため「基幹技術を手にすることができなかった」としている。
また、中国の製造業が低価格製品から高価格製品へと重点を変えたことも関係していると指摘した。低級機や中級機が供給過多になり、企業経営がひっ迫して、ますますハイエンド向けの研究・開発に投資ができなくなる悪循環になったと伝えている。「日本やドイツの工作機械がないと、中国は空母も作れなくなる」というのが本当かどうかはさておき、ハイエンド向け工作機械を輸出できる日本は、中国にとっては国防にも関わる重要な国になっていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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