今回提供するのは、カロリーオフしつつ、おいしさや満足感はそのままに、厚生労働省が示す日本人の食事摂取基準で定められた33種類の栄養素のバランスが完全に整った状態の献立。食塩についてはスマートミール基準を参考にした。ハンバーグ定食やカレーライスなど、一般的に社員食堂で提供されるメニューの形で、栄養素のバランスを整え提供する。
日清食品は2019年、グループ社員83人を対象に完全栄養食メニュー提供の臨床試験を実施しているが、その結果、体重、体脂肪率、BMI、血圧、中性脂肪といった数値に改善が見られたことから、昨年10月に開催された「第27回日本未病学会学術総会」で試験結果を発表(演題・「摂取エネルギーを抑えつつ栄養バランスを整えた食事プログラム」が健康状態や健康意識に与える影響)している。
伊藤忠商事は、企業理念「三方よし」の精神に基づき、特色ある健康経営を積極的に推進しているが、日清食品からの試験提供の申し出を受け、今回の取り組みにつながった。
日清食品では、伊藤忠商事との取り組みをモデルケースとし、今後、多くの企業に「完全栄養食メニュー」を導入してもらうことで、「食」を通した社会貢献を実現していく考えだ。