
関東第一工場は現在、5ラインが稼働。出火の被害が少なかった水餃子の2ラインは24年3月に先行して復旧し、「ぷるもち水餃子」や「極みの肉汁 爆弾餃子」などを製造してきた。
焼き餃子は2ラインを一新。成型機を1ラインにつき3台から4台に増やしたほか、115mのスパイラルフリーザーを導入して能力アップを図り、1日に製造する冷凍餃子は約11万パックと従来比1.5倍に増えた。凍結前に約100℃の蒸気で約5分蒸しあげて旨みをとじ込めることや、自社製造「秘伝のタレ」もおいしさの決め手。
上田浩司工場長取材に応じた関東第一工場の上田浩司工場長は「当社製品はキャベツ、豚肉など良質な国産食材にこだわっている」ことも強調。カットした野菜は入念に洗浄し、餃子をパッケージに包装する前後も金属・異物検査を高精細なカメラで実施、安全・安心を徹底している。
復旧に際し、ワンプレート商品などを製造できる総菜ラインを導入。外食事業のノウハウを生かし、材料を炒める中華鍋やソース・たれを煮込む窯も備え、総菜の盛り付けは人手で行う。25年春の家庭用新商品「楽ラク中華 中華おこわと黒酢肉団子」「同 中華おこわと油淋鶏」などを製造。
同工場はもともと6ラインを有し、現時点で建屋内に1ラインの空きスペースがある。

関東第一工場は、隣接地に関東第二工場(19年稼働)、関東第三工場(22年稼働)がある。24年9月には同じ敷地内に新物流拠点「関東ロジスティクスベース」が稼働。収容能力は約5000パレット、「羽根つき餃子」で約1か月分(約800万パック)に相当する。