
■「SAKEを世界飲料に」南雲社長
6月25日に都内で記者発表会を開催した。
パートナーシップの契約期間は2年間。きっかけは約半年前にドジャース球団からの提案だったいう。南雲社長は「最初は驚いた」と振り返りつつ、「当社は“SAKEを世界飲料に”することを目標に掲げ事業活動している。昨年、日本人選手の活躍に伴ってドジャースが伝統的な日本酒とのコラボを検討し、われわれにお声掛けいただいたようだ」と経緯を話す。
現在はドジャースタジアムの公式日本酒として「Hakkaisan(八海山)」の「純米大吟醸」がオリジナルカップで提供されている。コミュニケーション戦略部の鈴木智子部長は「シーズンが始まってから想定の2倍ペースで売れている」と手応えを話す。提供価格は1杯19・9ドル。
日本で7月から販売する限定デザインの記念商品は「特別本醸造 八海山 ブルーボトル」。中身は同社の代表商品「特別本醸造」で、やわらかな口当たりと淡麗な味わいが特徴。
7月1~14日の期間、ドジャース観戦のペアチケットが当たるオープンキャンペーンを実施。JTBトラベルギフト100万円分とあわせ、抽選で3組6名に当たる。
■「日本酒への興味・関心を高めたい」
南雲真仁社長南雲社長は「“SAKEを世界飲料に”という夢を実現するため、ドジャースとのパートナーシップ契約は大きな一歩になる」との想いを強調した。
「日本酒『八海山』の海外輸出は30年前にスタートし、現在は当社売上の約1割を占める。そのうち北米のシェアが約半分と高く、今回の提携は海外展開に弾みをつける意味でも期待が大きい。将来的には売上のうち輸出比率を30~35%まで引き上げたい」と展望する。
その一方、「海外で日本酒の認知度はまだまだ低い」との課題を示す。
今後、米国の一部地域(ロサンゼルス・ラスベガス・ハワイ)を対象にドジャースのロゴを入れた製品の出荷なども予定。