
「マンドゥ」は2018年から一部会員制の大型スーパーで販売してきたが、一般の食品スーパーにも売場が広がる転機となったのは21年、人気俳優のパク・ソジュンさんが出演するテレビCMを放映したことだ。ファンを中心に関心が高まったほか、「ビッグサイズ(1個当たり約35g)」「具材は豚肉・豆腐・韓国春雨・5種の野菜」「たっぷり捏ねた皮」など差別化された商品特長の認知が進んだ。「ヘルシーでありながらジューシーなおいしさも感じられる」(同社)。
23年秋は新商品「焼肉王マンドゥ カルビ味」を発売。焼肉の本場・韓国の味わいをイメージし、タレがなくてもそのままおいしく食べられる。通常品より具材の肉を増量した。
23年春に「本格キンパ」シリーズの販売を開始。韓国では日常的に食べられている海苔巻きで、身近な野菜や肉などを具材にしている。第1弾で「5種具材のキンパ」「キムチチーズキンパ」「プルコギキンパ」を投入。
「肉&野菜ツナマヨキンパ」「甘辛ヤンニョムチキン」への期待も大きい。甘辛いタレをかけたやみつきになる味わいで、韓国ドラマや映画でも頻繁に登場する。「CJグループならではの調味料や製法で本場の味わいを再現していることもポイント」(同社)とアピールする。
一方、「王マンドゥ」をはじめとした商品群の認知度アップにも注力。その一環で23年5月中旬から1か月間、「bibigo」ブランドで日本初のポップアップストアをオープン。「トッポッキ」「キンパ」「ハットグ」などの人気メニューをビネガードリンク「美酢(ミチョ)」などと提供。また、CJグループが参画する大規模なK―POPイベントや各地の音楽フェスで試食を振る舞ったほか、SNSでレシピ情報の発信やプレゼントキャンペーンなども積極的に行っている。
同社は「日本の家庭で韓国料理を食べている方はまだ少ない。イタリアンのように日常の食生活に浸透させていければ」と展望。