男子なら、女子のセクシーなお尻につい目がいってしまったという経験があるはず。実は、これには科学的な根拠があるという。
“ポスト・茂木健一郎”とも呼ばれている美人脳科学者の中野信子先生が解説する。

「ウエストとヒップの比率に関係あるんですが、ウエストをヒップで割ると0.6~0.7に入る女性を男性は目で追ってしまう。そういう女性を選ぶようにできているんです」

例えば、魅力的なヒップで人気急上昇中のグラビアアイドル、吉木りささんは、ウエスト59cmのヒップ88cmで、その比率は「0.67」。まさに、中野先生の理論通りなのだ。

「人気があるのは当然のことですね。実はお尻の脂肪とおなかの脂肪の成分は違っていて、お尻と太ももの脂肪は脳に良いといわれるEPAやDHAなどの脂肪酸をもとにした脂肪なんです。
一方、おなかはアラキドン酸とか、体にあまりうれしくない脂肪酸でできているんです」

それが、男子の“お尻好き”にどう関係しているのだろうか。

「脳も脂肪が多い組織なんですけど、脳の神経細胞を守る脂肪が、お尻の脂肪と同じなんです。そこで、ウエストが細くてヒップが大きい女性と、そうでない女性の両方のグループから生まれた子供に認知能力テストを受けさせたところ、ウエストが細くてヒップが大きい女性から生まれた子供のほうが成績がよかった。お尻や太ももの脂肪がそのまま子供にいくわけではありませんが、このテストでウエストが細い人のほうが賢い子供を産めるのではないかということがわかった。男性が女性のお尻を気にするというのは、スケベ心ではなくて、自分の遺伝子を賢く残してくれる女性を探す本能が組み込まれているからなのです」

つまり、女性のお尻を追いかけて、じっくり見ている人ほど、人類の未来を真剣に考えている人とも言えるのだ。

それでは、女性の胸に魅力を感じる男子にも、何か脳科学的な理由があるのか。


「胸の脂肪については、そうした研究はなくて、どちらかというと社会学に近い実験が多いんですよね。例えば、同じ服を着た同じ女性が、道端でヒッチハイクをしていて、Aカップにした状態と、Bカップにした状態と、Cカップにした状態で止まってくれる確率を調べると、Aカップだと15%ぐらいだったのが、Cカップになると25%くらいになる」

この調査から言えるのは、「男性は、女性を顔とか服とかではなく、胸で選ぶ傾向がある」(中野先生)ということ。ある意味、これも男の本能と言えそうだ。

(取材・文/村上隆保、撮影/山形健司、スタイリング/井藤成一、ヘア&メイク/杉浦英幸)

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