2024明治安田J1リーグ第9節が20日に行われ、アビスパ福岡ジュビロ磐田が対戦した。

 昨シーズンはJ1過去最高成績の7位、そしてルヴァン王者ともなったアビスパ福岡だが、オフシーズンに入れ替わりが多かったからか、今シーズンはここまで2勝4分2敗の12位と勢いに乗りきていない印象。
今節は、ひとつ下につける13位ジュビロ磐田を本拠地『ベスト電器スタジアム』に迎えた。

 福岡は1トップ2シャドーのシャハブ・ザヘディ、重見柾斗、岩崎悠人を中心に相手ゴールに迫るものの、ジュビロ磐田も簡単には崩れない。すると30分、J1得点ランキングトップの“点取り屋”に手痛い1発を喰らう。右サイドでボールを受けたMF松本昌也の正確無比なクロスから、ファーサイドのFWジャーメイン良がダイビングヘッド。訪れた数少ないチャンスを決め切った。

 このままのスコアで折り返した後半、最初に冴えたのはジャーメイン良の“嗅覚”だった。
右サイドからチャンスを作ると、最後はMF平川怜がシュート。これはGK村上昌謙が防いだものの、こぼれ球をジャーメイン良が詰める。今シーズン9得点目となる追加点を与えてしまった。

 2点ビハインドに変わった長谷部茂利監督は、FWウェリントンを投入。すると58分、左サイドを破った岩崎がファーサイドにクロスを供給。FWウェリントンが空中戦の強さを見せるポストプレーで、シャハブ・ザヘディにボールを落とす。
最後は同選手がコントロールから針の穴を通すようなシュートで反撃の狼煙を上げた。
 
 ここから福岡の猛攻が始まる。献身的なプレーでボールを追いかける岩崎を中心に左サイドから相手ゴールに迫ると78分、点取り屋がゴールでチームを救った。敵陣中央でボールを奪取したザヘディがドリブルを開始。そのままペナルティエリア内に侵入し、対峙した相手選手を切り返しで置き去りに。そして、シュートコースが空いた。
左足から放たれたボールは、バーに直撃したものの、ゴールネットを揺らした。

 その後も福岡が逆転に向けて攻勢を強めたが、このまま2-2で終了。両チームのストライカーが、点取り屋の“嗅覚”と“矜持”を見せた試合は勝ち点1を分け合うことに。次節、福岡が東京ヴェルディと、磐田はFC町田ゼルビアと対戦する。

【スコア】
アビスパ福岡 2-2 ジュビロ磐田

【得点者】
0-1 30分 ジャーメイン良(磐田)
0-2 47分 ジャーメイン良(磐田
1-2 60分 シャハブ・ザヘディ(福岡)
2-2 78分 シャハブ・ザヘディ(福岡)