チャンピオンズリーグ(CL)・準決勝セカンドレグのドルトムント戦を7日に控え、パリ・サンジェルマン(PSG)を率いるルイス・エンリケ監督が前日会見に出席した。会見の模様をフランスメディア『レキップ』など複数のメディアが伝えている。


 1日にドルトムントのホームで行われたファーストレグを0-1で落としたPSG。最小失点でホームに帰ってきたとはいえ、4シーズンぶりのファイナルへ駒を進めるためには、セカンドレグ最低でも1点が必要になる。L・エンリケ監督は「我々がどんな試合をするかは決まっているけど、最終的な結果は相手次第でもあるんだ。どうなるかは常に考えている。当たり前のことだが、スコアが変われば相手のやり方も変わる。だけれども、我々は最初の1分から最後の1分まで、メンタリティを変えることはない」と、まずは自分たちでコントロールできる部分に注力すると明かした。


「目的は2点差で勝つことではなく、(決勝へ進むために)勝つことだ。そのためには、まずはセカンドレグだけで見ても勝たなければならないね。2点は遠いように思えるが、90分以内に1点を取れば試合は続く。3分間で2ゴールを決めることもできるし、逆に3失点をして苦しむこともある。攻撃も守備も100%の集中力でプレーしなければならないね。仮に先に失点したとしても、バルセロナ相手にその状況を乗り越えたのだから問題ないさ」

 チームとしてどのような試合を見せるのかという点については、「我々はチーム全体で常に共通の目的を持っている。
後方から攻撃をスタートさせ、ボールが最高の形でストライカーに届くようにすることだ。一方で、ボールを持っていない時は、ストライカーにもボールが最終ラインへ届かないようにするための貢献を求める。もちろん、他の選手たちも守備を助けなければならない。それが基本原則だ」と主張。ドルトムントのスタイルに言及しながら、狙っていくべきポイント、そしてストライカーポジションに入る可能性が高い“エース”のフランス代表FWキリアン・エンバペに要求する動きについても話した。

「原則を守った後は、試合ごとに異なってくる。
動き方を理解するためには、どこにスペースがあるかを見なければならない。たとえば、ドルトムントはハイプレスを仕掛けてくるだろうから、ラインの間にはスペースがあるだろう。ただし、ストライカーには中盤でボールを受けるのではなく、決定的なエリアでボールに触れてほしい」

 一方で、「この前の週末はリーグ戦がなかったから、準備するための時間があった。攻守両面でトレーニングを積んだから、試合前夜の今は少しリラックスしている」と率直な感情を打ち明けたL・エンリケ監督は、母国スペインのメディアから敗北する可能性を問われると、「人生は続く。パリに太陽があったならば、それは常に素晴らしいことだ。スポーツマンとして、対戦相手には敬意を表する。
翌日には絶対にうんざりするだろう。しかし、我々はプライドを持って、『また立ち上がる、来年もまた頑張ろう』と言い聞かせるのさ」と冷静に回答。フランスメディアからL・エンリケ監督がよく口にする「必ず勝つ」という言葉を受けて自信の根源を尋ねられると、「フランス語で知っている唯一のフレーズだからさ(笑)。『必ず勝つ!必ず勝つんだ!』というフレーズが好きなんだ」と、冗談を交えながら返した。

 また、ホーム開催ということもあって、「常に変わらないことではあるが、ファンの存在は不可欠だ」と主張。「我々には、サポーターがずっと支えてくれるという絶対的な保証がある。
彼らを必要とするとき、必ず力になってくれるんだ。ドルトムントでの雰囲気は素晴らしかった。『パルク・デ・プランス』では、みんなで勝利を祝えることを期待している」とメッセージを送った。

 PSGとドルトムントのCL・準決勝セカンドレグは、日本時間で7日の28:00(8日の4:00)にキックオフ予定だ。


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