アストン・ヴィラを率いるウナイ・エメリ監督に関心を寄せるバイエルンだが、招聘が実現する可能性は極めて低いようだ。6日、ドイツ紙『ビルト』が報じている。


 トーマス・トゥヘル監督の後任探しが難航している。前人未到のブンデスリーガ連覇記録が『11』で止まった“ドイツの盟主”は、早々にシーズン終了後の指揮官交代を発表。が、これまでに候補者として挙げてきたシャビ・アロンソ氏(レヴァークーゼン監督)、ユリアン・ナーゲルスマン氏(ドイツ代表監督)、ラルフ・ラングニック氏(オーストリア代表監督)と次々に断られることに。また、接触したと取り沙汰されていたフレン・ロペテギ氏も、6日に今シーズン限りでの退任が発表されたウェストハムのデイヴィッド・モイーズ監督からバトンを引き継ぐことが濃厚と見られている。

 そんなバイエルンに追い打ちをかけるように、同リストに名を連ねるウナイ・エメリ氏もミュンヘン行きに難色のようだ。『ビルト』は、「彼はアストン・ヴィラで天国のような条件を持っている」と指摘。
先日に現行契約を2027年夏まで延長したバスク人指揮官は、共同でオーナーを務めるナセフ・サウィリス氏とウェズ・イーデンス氏との関係がとても親密で、バーミンガムのクラブの全権を掌握し、望むことはほぼ全て叶えられる高待遇という。スペイン語を話せるスタッフを20名以上招き入れるなど、盤石のサポート体制が敷かれていることも明かしている。

 このような状態を把握しているバイエルン側は、直接的なコンタクトに至っていないとのこと。エメリ監督は、バイエルン側から自身のチーム作りを実行するための必要な権限が与えられないことを懸念している模様。加えて、報道によると、アストン・ヴィラで気に入っているアシスタントコーチやスタッフ数名を連れていけるかどうかが不透明で、その点も『ノー』という決断に影響を与えていると併せて伝えている。

 エメリ監督招聘の線も消えたバイエルンだが、後任探しはどのような結末を迎えるのだろうか。