ニルス・ニールセン新監督のもとで臨んだSheBelieves Cupでは3戦全勝で初優勝。
ニールセン監督はなでしこジャパンの指揮官就任前までマンチェスター・シティ女子のテクニカルダイレクターを務めており、昨夏の山下獲得に尽力した張本人である。今大会の活動期間中にも「彼がシティに呼んでくれたので『今、シティでどうだ?』という会話はした」という。現在マンチェスター・シティWFCには山下に加え、清水梨紗、長谷川唯、藤野あおば、大山愛笑と5人の日本人選手が在籍中。ポジションは違うが、共通する日本人女子選手のストロングポイントとして「賢さ」があると山下は分析する。
「ゴールキックからどうやって相手ゴールまで持っていくのかという練習をするのですが、みんな結構そのルールに沿ってやるので、シチュエーションによってはちょっと気が利かない場合がある。ただ、日本人選手はどんなボールが来ても引き出しだったり、それぞれのアイディアがあり、足元の技術も高いと思います。ニールセン監督はミーティングで『あなたたちは強い』『パワーがある』と言っていたので、外国人が見る日本人がそう見えるのであれば、そうなのかなと。
山下が所属するマンチェスター・シティ女子は、今週末にリーグカップ決勝、翌週にはUEFA女子チャンピオンズリーグ準々決勝、そしてリーグ戦と重要な試合が続いていく。そして、その対戦相手全てが現在リーグ戦で首位に立つチェルシーである。同じ相手との4連戦、加えてタイトルがかかった重要なカップ戦を目前に控えている中、山下は「チェルシーは今季まだ無敗(14勝2分け無敗)なので、その負けを自分たちが付けたいですし、目の前でカップを掲げたい。(15日のリーグカップ決勝は)シーズン最初のタイトルなので、そこで勝てるかどうかでまた次が変わってくると思います」と見据える。チェルシーにはなでしこジャパンでチームメイトの浜野まいかが在籍しており、日本人選手同士の対戦にも注目が集まる。「まいかも調子良さそうなので……。まいかにだけは決められないように頑張ります!」とゴールを死守することを誓った。