ネルビオンの“新10番”が約43億円の移籍金を置き土産に、ポルトガルへと出発する。1997年9月24日生まれのルケバキオは現在27歳。ベルギー代表で通算26キャップを誇るウインガーは、プロキャリアを始めたアンデルレヒトやデュッセルドルフ、ヘルタ・ベルリンなどを経て、2023年夏にセビージャに加入。1年目はケガにも泣かされたが、昨シーズンはリーグ戦全38試合に出場し11得点と低迷したチームで気を吐いた。さらに、背番号『10』を任された今シーズンは、開幕節アスレティック・ビルバオ戦で、早くも年間最優秀ゴール賞級のスーペルゴラッソを叩き込むなど、まさに“エース”だった。
そんなルケバキオだが、移籍市場最終日にベンフィカへと完全移籍することが決定的となったようだ。スペイン紙『アス』によると、移籍金は最大2500万ユーロ(約43億円)となる模様。1日にメディカルチェックを受けた後に、2030年夏までの契約書にサインする見込みであることを併せて伝えた。
そしてなにより、「もうひとりの大物売却」がもたらす最大の恩恵は、すべての選手登録問題を解決することにある、と『アス』は指摘する。現状、サラリーキャップに苦しんでいるセビージャは、ここ数日間でCBファビオ・カルドーゾ(ポルト)、MFバティスタ・メンディ(トラムゾンスポル)、FWアレクシス・サンチェス(ウディネーゼ)との契約成立に近づいていたなか、これで前述した選手たちを登録する分の枠を空けることに成功したのだ。ただし、同様の理由でレヴァークーゼンに売却したCBロイク・バデに続き、この夏に攻守両方のキーマンを失うという代償を払うことになる。
ルケバキオとバデのほか、期待のカンテラーノだったFWスタニス・イドゥンボ(モナコ)も売却する羽目になったセビージャ。
【スーペルゴラッソ】年間最優秀ゴール賞級の一撃