お菓子メーカー2社に「なぜぶどう味が多いのか」を聞いてみた。
グミにぶどう味が多い理由は?
「お菓子、特にグミでぶどう味が多いのはなぜか?」と聞いたところ、
「グミはある程度の酸味がある味の方が相性が良く、味の再現がしやすい前提があるため、フルーツ系や飲料系の味が多い傾向があります」(UHA味覚糖担当者)
その中でも特にぶどう味が多い理由については「お菓子として食べるにあたり、甘さと酸味のバランスが良いぶどう味はグミで再現しやすいのが理由の1つ」(UHA味覚糖担当者)とのことで、
明治担当者も「昭和の子供にとってブドウはちょっとお高めの果物だったのでご褒美感があったこと、そしてぶどう果汁は色もよく香りもよいので美味しい品質が作りやすい」(明治担当者)
と話す通り、お菓子としての美味しさのバランス調整がしやすいことが理由のようだ。
なぜ「ぶどう味」はリアルなぶどうとは少し異なる味なのか?
少し気になるのは、お菓子のぶどう味は本物のぶどうとは少し味が異なること。独特の「お菓子のぶどう味」になる理由は?「昭和の時代には果汁はぜいたく品。香料等で風味を作っていたため、少しイミテーションっぽい風味がスタンダードになったのではないでしょうか」(明治担当者)
決して技術的に難しいわけではなく、「ぶどう味のグミといえばこれ」のイメージが根付いたことも理由かもしれない。
UHA味覚糖ではコロロを本物のぶどうに近づけるため、開発段階でぶどうの食感にこだわったといい、
「実際に果物のぶどうの食感を計測、そこに近づくように食感を試行錯誤しました」(UHA味覚糖担当者)
ぶどう味のお菓子が多いということは競合が多いということでもあるが、コロロはさらに袋の形を変えることでぶどうらしさを表現、斜めに吊ることで「ぶどうが房になっているような姿をイメージ」したという。
「ぶどう味」「グレープ味」「巨峰味」は何が違う?
例えば「忍者めし」では、忍者の和の雰囲気と味わいの濃厚さを伝えるため品種を巨峰に指定。一方、「シゲキックス」は刺激的な酸っぱさを際立たせるため、味名はシンプルにグレープにしているなど、それぞれの商品のコンセプトに合わせた表現にもこだわっているという。
「ぶどう味は発売当初からの定番フレーバーであり、グミカテゴリー全体でも“王道の味”として長く支持されてきました。
また、甘味と酸味のバランスが良く、世代を問わず受け入れられやすいことから、結果として多くのお客様に選ばれているのではないでしょうか」(明治担当者)
お菓子における“ぶどう味”は歴史とイメージが作り上げた独自の文化と言えるかもしれない。
<取材・文・撮影/松本果歩>
【松本果歩】
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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