◆米大リーグ ダイヤモンドバックス11―14ドジャース(9日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)
ドジャースの佐々木朗希投手(23)が9日(日本時間10日)、自身初の中5日で敵地・ダイヤモンドバックス戦に先発し、5回途中61球を投げて5安打5失点、3四死球、奪三振「0」で降板し、今季2勝目はお預けとなった。シーズン中の奪三振「0」での降板は、プロ入り後初となった。
苦しい立ち上がりとなった。1点リードの初回は先頭キャロルを三ゴロに仕留めたが、2番マルテに94・6マイル(約152・2キロ)の内角高めの直球を捉えられると、打球はポール際の右翼席に大きな放物線を描いて着弾し、5戦連続となる一発は同点ソロに。さらに2死二塁から5番・スアレスにも右中間への2ランを浴びるなど、初回3失点で逆転を許した。1イニング2被弾は、プロ入り後初。1試合2被弾は、22年8月19日楽天戦(楽天)で1試合3被弾以来自身2度目となった。
3回には一挙5得点を奪うなど、8―3と5点のリードをもらった佐々木だが、4回には1死三塁から一ゴロの間に1点を失うと、5回のマウンドで先頭マルテに四球を与えたところで降板。試合は、無死一塁でバトンを受け取った2番手バンダが同点満塁被弾で、試合は振り出しに戻った。
直球の最速は97・5マイル(約156・9キロ)、平均球速は94・8マイル(約152・6キロ)にとどまった。球速の低下については「感じてること自体は色々あるんですけど、ただ明確にどれが理由か今は言えないというか。もう一回振り返ってもそうですし、コーチだったり色々ご相談しながら、自分でも振り返ってみて、また次に向けてやっていくだけかな」と佐々木。制球重視で球速を抑えているのか問われると、「そういうわけではない」と否定した。
この日は屋根が開放されて行われ、乾燥地帯の気候が投球に与える影響が懸念される。試合開始時点で気温36度、湿度は12%。乾燥で制球が難しい上に、打球が飛びやすい投手不利な環境だ。だが、佐々木は、アリゾナで行われた今年の春季キャンプ中のオープン戦では、2試合の計7イニングで無失点。1年目の日本人投手としては初めて、開幕前のオープン戦を防御率0・00で切り抜けるなど、苦にはしていなかった。
チームは8―11の9回に3者連続適時打で同点に追いつくと、1死一、二塁から大谷翔平投手の勝ち越し3ランで勝負を決め、連敗を阻止した。