◆日本ハム8―7楽天(10日・エスコン)
日本ハムは10日、打ち合いとなった楽天戦(エスコン)を8―7で制し、1分けを挟んで3連勝。本拠地エスコンでも今季初の3連勝で、貯金は今季最多の5とした。
3球続いたスライダーのサインに、宮西はこん身の1球で応えた。宗山のバットが空を切ると、グラブをたたき拳を握る。1点リードの6回2死二塁。斉藤の後を受け4番手でマウンドに上がり、全て空振りの3球三振に斬った。「2球とも完璧に追い込めたので、そういうときは3球目が不安になるけど、腹くくって投げたらいいところにいってくれた」と笑った。
乱戦の流れを断ち切った会心の投球で通算879登板。歴代トップの通算407セーブを誇る中日・岩瀬仁紀が持つ、連続救援登板のプロ野球記録に並んだ。プロ入りから一貫してリリーフを務めてきた左腕が刻んだ金字塔。「岩瀬さんが偉大すぎて、並んだとかっていう感覚が全くないのが正直なところ」と謙遜しつつ「いや、先発もやりたかったんですよ(笑)。でもルーキーの頃からリリーフで育ててもらって、今もこうして投げられることに感謝したい」と続けた。
プロ18年目で、6月には40歳を迎える。「やることは増えますよね。朝もね、家でしっかり電気をあてたりとか。ケアっていう部分は大変ですけど、トレーニングもしっかりやりたいので、時間はかなりかかっちゃいますよね」。原動力になっているのは昨季、新庄監督からもらった「愉(たの)しめ」の精神。「監督の『たかが野球や』という言葉も響いて、肩の荷が下りた。打たれたら悔しいし、抑えたら楽しいし。少年野球みたいな感覚」。全力で野球を愉しむため、心血を注いで準備を整えている。
今後も史上4人目の900試合登板など節目の記録が続く。それでも「記録とかホールドがとかは一切考えてなくて、投げられたらいい。1軍で投げる喜びをかみ締めながら、最後までやりきりたい」。
◇中日・岩瀬の連続救援登板 岩瀬はプロ2年目の2000年、同年の最終登板だった10月8日・広島戦(広島)で自身初の先発。7回1失点で勝ち投手となっているが、これが唯一の公式戦先発登板だった。そのため、3年目以降の879登板が連続救援登板の記録となっている。ちなみに2年目の先発前まで122試合に救援登板。プロ通算では1001試合に救援登板している。