◆東京六大学野球春季リーグ戦 第5週第1日▽法大9―3東大(10日・神宮)
東大のリードオフマン・酒井捷(すぐる)外野手(4年=仙台二)が自身2年ぶりのアーチを放った。
2-9で迎えた8回2死。
「越えてくれと思っていました。スタンドまで行くとは思っていなかった。打った瞬間、それと分かるホームランで喜びたかったんですが、必死でそれどころではありませんでした」
50メートル走6秒0の俊足を誇り、2年秋には打率3割1分6厘で外野手のベストナインに輝いた、赤門を代表するヒットメーカー。しかし今季は試合前まで18打数2安打と苦しんでいた。打撃フォームを微修正し、一発をたたき込んだ。
チームはVR(バーチャル・リアリティ)ゴーグルを用いての練習に取り組み、相手投手の軌道をイメージした準備が可能だ。「きょうの野崎君は、何回も見たような球だなと思いました」とアナリスト部門の仲間たちにも感謝した。
ホームランボールに「前回は実家に持っていったんですが、今回はお世話になった方に渡せれば」と酒井。眠りから覚めたバットマンが、もっともっと打ちまくる。