「10」は28人もの選手がつけている。最長は19年間の阿部慎之助。

2000年のドラフト1位で入団し、01年の阪神との開幕戦で、巨人では山倉和博以来23年ぶりの新人捕手開幕スタメンを果たした。その後の実績はもう語るまでもないが、あえて言うなら出場試合数2282は、巨人の歴史の中で王貞治に次いで多い数字。数々のタイトルや勲章は自然の結果だ。

 その「10」を今季から甲斐拓也がつける。野球に夢中だった小学生の時、巨人の正捕手として活躍する阿部の「10」が大好きな選手だった甲斐は、FA移籍の入団会見で言った。「移籍の決め手? 阿部監督です。グラウンド上ではキャッチャーは監督なんだ、司令塔としていてもらいたいと、とても熱いお言葉をいただき、背番号10番も思いを受け継いでほしいという言葉を(対面交渉で)直接いただいた。うれしい言葉でもあり、重くのしかかる言葉でした」

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