◆JERA セ・リーグ ヤクルト2ー3巨人(10日・神宮)
遊び球はいらない。巨人のR・マルティネス投手(28)が完全制圧した。
圧巻の9球にほえた。先頭をスプリットで3球三振、代打・西川も3球で二飛。「仕事ができてよかった」と移籍後最速タイ157キロの剛速球を軸にリーグトップに並ぶ12セーブ目だ。「投げていけばいくだけ(状態は)上がる」と本調子でなくとも開幕から15戦連続無失点で防御率0・00をキープ。試合後、並んで待ち受ける投手陣から深々とお辞儀で迎えられ、やっと頬を緩めた。9回試合での1試合16奪三振は継投を含め球団史上最多タイとなった。
日本野球は9年目。
気温の上昇につれ、MAX161キロの直球も威力を増してきた。「8回9回、ウチは大勢、マルティネスを出したら負けるわけにいかないので」と杉内投手コーチの信頼も絶大。阿部巨人の9回には、この男が君臨する。(堀内 啓太)