◆パ・リーグ 日本ハム8―7楽天(10日・エスコンフィールド)

 日本ハム・万波中正外野手(25)の打球は美しい放物線を描いて左翼ブルペンに着弾した。4回に楽天・村林に逆転満塁弾を打たれ4―6で迎えた5回無死満塁。

“逆転満弾返し”となる9号グランドスラムだ。「間違いなくいったと思った。最高でございます」。2回の第1打席にも8号2ランを放っており、自身初の1試合6打点。9本塁打、22打点でリーグ2冠に躍り出た。「気が早いですけど、一番ってのは悪くない」とお立ち台で頬が緩んだ。

 前日9日の楽天戦(エスコン)は先発するも2三振。サインミスもあり第3打席に代打を送られた。「時間を巻き戻せたらいいけど、過ぎたことは取り返せない。終わった瞬間に諦める」と切り替え「明日は絶対打ってやる」と即、挽回した。

 新庄監督は2試合続けて1点差ゲームを制し「しんじょう(心臓)に悪いパート2やね」と前日に続くダジャレで苦笑い。それでも「先に点を取って逆転されても逆転し返すところは成長しかない」と感心した。

これで、本拠地エスコンで今季初の連勝。貯金は最多の5。「ま~だま~だ」と謙遜したが、就任4年目、新庄ハムは確実に強さが増している。(川上 晴輝)

 ◆記録メモ パは村林(楽)、万波(日)、ネビン(西)の3人が満塁本塁打。同一リーグで同日に満塁本塁打3本は、23年5月14日のセ以来。パでは10年6月20日以来4度目(セは6度)。楽天と日本ハムは満塁本塁打の打ち合い。両チームに満塁弾が出たのは、昨年6月21日の日本ハム・楽天戦でレイエス(日)とフランコ(楽)が打ち合って以来、プロ野球18度目、パ8度目(セ9、交流戦1、1リーグなし)ともに逆転は初。また、2年連続同じカードで満塁本塁打の応酬は初めてだ。

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