◆東京六大学野球春季リーグ戦 第5週第2日▽法大12―2東大(11日・神宮)

 法大が13安打12点で東大に打ち勝ち、連勝で今季初の勝ち点を挙げた。「2番・右翼」で出場した境亮陽(1年=大阪桐蔭)が2打点の活躍。

上級生がスタメンに名を連ねる中、19歳になったばかりの若き力が光った。

 昨春センバツではランニング本塁打を放ち、脚光を浴びた逸材。3月まで高校生だったとは思えないような落ち着きぶりだった。2回、2点をリードし、なおも1死満塁のチャンスで打席に立つと、追い込まれてから4球連続のファウル。「集中力を切らさず、打席に入っていけた」。その言葉通りボールをうまく見極め、14球粘った末に四球を選び、押し出し。貴重な3点目を追加した。7回1死三塁では右前適時打。ダメ押しの12点目となった。

 「大学に入るに向けて、しっかりと高校(のとき)から準備していた」。今季は11日までに13安打。打率4割6分4厘を記録し、現時点でリーグトップに立っている。

タイトルについては「固執しすぎずに自分のできることをやっていければいい」。大記録が控えていても、冷静さを崩さなかった。

 試合前にはレジェンド始球式に法大OB・山本浩二氏(78)が登場。「見れてうれしい」と純粋な喜びを見せる姿に、19歳のあどけなさを感じた。大学での野球は始まったばかり。慣れない舞台でも結果を残し、チームをけん引する。(北村 優衣)

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