◆米大リーグ ダイヤモンドバックス3―0ドジャース(10日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が10日(日本時間11日)、7月下旬の後半戦以降が見込まれる“投手復帰”に向けて前進した。同日に行われた敵地・Dバックス戦の前に、投手調整再開後、10度目で初めてイニング間の休息を想定した「アップダウンブルペン」を行い、計35球を投じた。

 「投手・大谷」が復帰への階段をまた一歩上がった。ブルペンでまずはノーワインドアップで20球を投じると、約5分間のインターバル。今度はセットポジションと合わせて15球を投げた。今年最多の計35球。ロバーツ監督は間近で見つめ「いいボールを投げていた。いい一日だったのは間違いない」と笑った。カットボール、スプリットと変化球も交えた。指揮官は「休憩を取った後で、どんな反応を見せるかという点で重要なんだ」と説明。順調なら近日中にも実戦形式登板が見込まれている。

 ロバーツ監督はスポーツ報知の取材に「投手としてマウンドに立つ姿が見えるのは、オールスターブレイクの後だね」と明かしており、移籍後初マウンドは7月下旬以降となる予定だが、少しずつ先が見えてきた。

 この日のDバックス戦では初回先頭で21年サイ・ヤング賞右腕のバーンズから打球速度109・5マイル(約176・2キロ)の右前打を放ち、今季最長を更新する8試合連続安打とした。今季初の3戦連発とはならず、本塁打王争いでこの日2発のジャッジ(ヤンキース)にメジャートップの座は譲った。

チームは今季3度目の完封負け。ゲーム差なしながら13日ぶりにナ・リーグ西地区首位から陥落したが、二刀流復活へ大きな一歩を刻んだ。(中村 晃大)

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