将棋の第51期岡田美術館杯女流名人戦でタイトルを防衛した福間香奈女流名人=清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花=の就位式(主催=報知新聞社・日本将棋連盟、特別協賛=(株)ユニバーサルエンターテインメント)が22日、都内で行われた。

 福間は今年3、4月、西山朋佳女流三冠との五番勝負を3勝2敗で制し、女流名人位を防衛。

通算14期目の女流名人位となった。

 白を基調とした花柄の着物に、金帯の和装姿で登場。「お忙しいなか、私の就位式にきてくださりありがとうございます。今期は私の出産により日程変更していただき、心から感謝しております」とあいさつ。シリーズを「今期の女流名人戦は幸先のいいスタートを切ることができたんですけど、第3局、第4局を落としてしまいましたが、フルセットの前は意外と自然体で盤上に立つことができたかなと思っております。全ての力を発揮して終えられたことは、充実感のあるシリーズとなりました」と振り返った。

 昨年12月、第1子となる男児を出産。「里見で女流名人」、昨期は結婚後初の奪還を果たし「福間で女流名人」に続き「ママで女流名人」を達成。たびたび本紙でも紹介したことに触れ「大きく取り上げていただきまして、各方面からお祝いいただきました」と笑みを浮かべた。

 初めて女流名人位に就いたのは17歳の時で「皆さまには親目線で見守っていただきまして、女流名人戦と心身共に成長させていただいている気がします」と笑顔。来期の女流名人戦に向けて「来期も女流名人戦を戦えますことをうれしく思います。ただ守るのではなく、常に攻めの姿勢で精進していきたいと思います」と意気込んでいた。

 同式には日本将棋連盟・羽生善治会長も出席し、福間に対し「ますます技術を磨かれて、女流棋士の見本となることを期待しています」と話していた。

編集部おすすめ