吉本興業の所属タレントを巡るオンラインカジノ問題で、東京区検は22日、賭博罪で男性タレント6人を略式起訴した。警視庁が4月、賭博容疑で書類送検していた。

 吉本興業はこれを受け、所属タレントを巡るオンラインカジノ問題についての対応方針をサイトで掲載。所属タレントが略式起訴されたことについて謝罪するとともに、オンラインカジノの利用が判明したタレントについては厳重注意処分とし、今後オンラインカジノを含む違法行為に及ばない旨の誓約書の提出を受けた。芸能活動を自粛していたタレントは順次、芸能活動を再開することを発表した。

 この日略式起訴された6人はお笑いコンビ「ダイタク」の吉本大、「ダンビラムーチョ」の大原優一、「9番街レトロ」のなかむら★しゅん、「ネイチャーバーガー」の笹本はやて、「プリズンクイズチャンネル」の竜大と最強の庄田。起訴状によると、6人は2023~24年、オンラインカジノサイトに国内からスマートフォンやパソコンを使って接続し、賭博をしたとしている。

 【以下、吉本興業の報告全文】

 このたび、オンラインカジノを巡る問題につきまして、弊社としての対応方針を取りまとめましたのでご報告いたします。

 まずは、所属タレント6名が本日、賭博罪で略式起訴されましたことを報告いたしますとともに、このような事態になりましたことにつきまして、改めて関係者及びファンの皆様にお詫び申し上げます。

 弊社では、本問題が発覚して以降、当局による捜査に全面的に協力しながら、外部の弁護士を交えてオンラインカジノの利用等に関する社内調査を実施してまいりました。その結果、オンラインカジノの利用が判明したタレントについては、利用期間の長短や金額等にかかわらず厳重注意処分とし、今後二度とオンラインカジノを含む違法行為に及ばない旨の誓約書の提出を受けました。

 加えて、研修及び契約更新の際にオンラインカジノの違法性を明示して周知したにもかかわらず、その後もオンラインカジノを利用していたタレントについては、カウンセリングの受講及び一定期間の報告を義務付けました。

 その上で、芸能活動を自粛しておりましたタレントにつきましては、順次、芸能活動を再開させていただくことにいたしました。

また、弊社におきましては、上記調査等と並行して、ガバナンス委員会及びコンプライアンスアドバイザー等の意見を踏まえながら、再発防止等に向けた取組みも検討し実施してまいりました。

3月28日には、警察庁の担当官や有識者を招聘してコンプライアンス研修を行い、改めてオンラインカジノを巡る問題について注意喚起をいたしました。この研修は、アーカイブ映像も含め全タレントが受講しており、以後、違法賭博を行った事実が判明した場合は厳正に処分する方針です。

 弊社は、今後とも研修の実効性を高めるなどしながら、改めてコンプライアンスの周知徹底を図る所存であり、併せて、所属タレント等が個人的な問題などを早期に相談し、必要に応じてカウンセリング等を受けることができるよう体制を整備しているところです。

 そして、オンラインカジノについては様々な問題が指摘されており、それらの解決に向けて、社会全体でも取り組んでいく必要があることから、弊社におきましても、関係機関の皆様にご協力いただきながら、様々な媒体を通じて啓発活動を行ってまいりたいと考えております。

 関係者及びファンの皆様におかれましては、今後ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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