タカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)の生徒による恒例行事「すみれ募金」が23日、兵庫・宝塚大劇場の改札前で行われ、本科生・予科生81人が参加した。

 「すみれ募金」は、小児がんなど医療的ケアが必要な子どもたちが、家族とともに自宅にいるような環境で治療を受けることができる施設「チャイルド・ケモ・ハウス」の運営などに協力するため、タカラジェンヌの卵が協力を求めるもの。

健康や安全の面から、劇場敷地内で実施され、生徒との2ショット撮影も中止。約1700人のファンが訪れたが、大きな混乱もなく、滞りなく終えた。募金総額は97万2005円。今年は花の種の入手が困難だったため、特製のチケットホルダーが手渡された。

 色とりどりの着物に緑のはかま姿で募金を呼びかけた。男役志望の小寺環菜さん(三重県)は「今回のすみれ募金が、少しでも病気と闘う子供たちの幸せにつながったらうれしいです」とにっこり。娘役志望の吉武歩花さん(兵庫県)は「たくさんの方にお越しいただき、感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。

 生徒は緊張しつつも、笑顔で対応。男役志望の宮﨑穂(みのり)さん(埼玉県)は「応援しているよ、初舞台頑張ってねという声がけをしていただき、これからもより一層精進してまいりたいです」とほほ笑んだ。同じく男役志望の赤井七海さん(大阪府)は「頑張ってね。とてもきれいだよと言っていただき、これからも笑顔を大切に頑張ってまいりたいです」と誓った。

 この日は、長女が音楽学校生の、巨人などで投手として活躍した林昌範氏と、元テレビ東京でフリーアナウンサーの亀井京子夫妻も募金に訪れた。

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