米グラミー賞歌手のビリー・ジョエル(76)が23日(日本時間24日)、脳に疾患があると診断を受け、北米と英国で予定されていた17公演を全てキャンセルすることを発表した。

 ジョエルのインスタグラムで「ビリー・ジョエルは、最近診断された正常圧水頭症(NPH)のため、すべての予定されていたコンサートを中止することを発表しました。

この症状は、最近の公演により悪化し、聴力、視力、平衡感覚に問題を引き起こしています。医師の指示に従い、ビリーは特定の物理療法を受けており、その期間中はパフォーマンスを控えるよう助言されています。ビリーは現在受けている優れた医療ケアに感謝し、健康を最優先にすることにしています。ファンの支援に感謝し、再びステージに立つ日を楽しみにしています」と発表。また「ファンの皆様をがっかりさせてしまい、心よりお詫び申し上げます。ご理解に、感謝します」とジョエル自身の言葉を掲載した。

 ジョエルは1971年にアルバム「コールド・スプリング・ハーバー」でソロデビュー。77年のアルバム「ストレンジャー」は世界的に大ヒットし、一躍スターダムに。同アルバムに収録されたシングル曲「素顔のままで」は79年グラミー賞で最優秀楽曲賞と最優秀レコード賞を受賞した。その他代表曲に「ピアノ・マン」(73年)、「オネスティ」(79年)、「アップタウン・ガール」(83年)などがある。

 ◆正常圧水頭症とは

 高齢者に多い水頭症の一種で、脳の髄液の循環が正常なのに脳室が拡大し、歩行障害、認知症、排尿障害といった症状をきたす病気。初期には頭蓋骨内の圧力が上昇するが、脳室が拡大するにつれて圧力が正常に戻るため、正常圧水頭症と呼ばれる。

症状としては歩行が不安定になる、足が重く感じる、認知症、尿失禁などがある。

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