◆米大リーグ ドジャース―ヤンキース(30日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が30日(日本時間31日)、本拠地・ヤンキース戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、21、22号と2本塁打を放ち、5月の月間本塁打が自己最多で球団記録にも並ぶ15本となった。1試合2本塁打は今季2度目となった。

 主役の2人が初回からエンジン全開だった。まずは「2番・右翼」に入ったヤンキースのジャッジ。1回表に19号ソロを中堅に446フィート(約136メートル)の特大弾で運ぶと、大谷は負けじと1点を追う1回裏先頭で先発右腕・フリードの初球の93・7マイル(約150・8キロ)を中堅に運んだ。ジャッジの19号と大谷の21号。圧巻の本塁打の打ち合いだった。

 さらに大谷は3点を追う6回先頭の3打席目でも22号ソロ。カウント3―1から高めの直球を振り抜くと、右翼手・ジャッジが目いっぱい手を伸ばした上をいく右翼最前列への一発だった。大谷は一塁ベースを踏み忘れたのか、二塁へ向かう途中で一度逆戻りし、一塁ベースを踏み直してダイヤモンドを1周する珍事もあった。

 無双状態だったエース左腕を1打席目から打ち砕いた。ヤンキース先発のフリードは試合前の時点で両リーグ最多7勝(無敗)を上げ、防御率も両リーグトップ1・29。70イニングを投げて浴びた本塁打はわずか3本だったが、大谷が今季最長13連戦の1打席目からアーチを描いた。

 大谷は、25日(同26日)の敵地・メッツ戦前に23年9月の右肘手術後初めてで約1年9か月ぶりにライブBPで登板して22球を投げると、その後の試合で千賀から18号先頭打者本塁打。

翌26日(同27日)の敵地・ガーディアンズ戦では自身2度目の2試合連続先頭弾となる19号を放った。27日(同28日)は、MLB史上4人目の3戦連続先頭弾こそならなかったが、3打席目に左翼へ20号2ラン。20本塁打MLB1番乗りで、今季2度目の3試合連続本塁打を放った。28日(同29日)は3打数無安打で自身初の4戦連発はならなかったが、29日(同30日)の休養日を経て、2試合ぶりの本塁打で3試合ぶりで今季6本目(通算18本目)となる先頭弾を放った。初回初球弾は4発目(本拠地2本、敵地2本)だ。

 シーズン57試合目での22号は、レギュラーシーズン162試合に換算すると、62・5発ペースとなり、自己最多で2年連続の本塁打王となった昨季の54発を上回り、初の60本に届く勢いだ。4月28~30日の本拠地・マーリンズ3連戦から10カード連続で本塁打。5月は15発目。ドジャースの球団記録を更新し、5月に限らずとも自身も23年6月にマークした月間15本塁打に並び、1953年8月のスナイダー、85年6月のゲレロがマークしたドジャースの球団記録にも並んだ。

 この日の試合前はキャッチボールなどで軽めの調整。あす31日(同6月1日)の試合前には2度目のライブBPで登板する予定だ。

 ◆大谷の年度別本塁打数(★は本塁打王)

 ▽18年 22本

 ▽19年 18本

 ▽20年  7本

 ▽21年 46本

 ▽22年 34本

 ▽23年 44本★

 ▽24年 54本★

 ▽25年 22本

 ※米通算247本、日米通算295本

 ◆5月の年別本塁打数

 ▽18年 2本

 ▽19年 3本

 ▽20年 0本(試合なし)

 ▽21年 7本

 ▽22年 7本

 ▽23年 8本

 ▽24年 7本

 ▽25年 15本

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