◆米大リーグ ドジャース8―5ヤンキース(30日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(33)が30日(日本時間31日)、敵地・ドジャース戦に「2番・右翼」でスタメン出場し、初回に先制19号本塁打を放ったが、逆転でカード初戦を落とした。

 1死走者なしの1打席目、大ブーイングを浴びながら打席に入ったジャッジ。

カウント1―1から先発右腕・ゴンソリンの89・7マイル(約144・4キロ)直球を打球速度113マイル(約182キロ)、打球角度30度ではじき返すと、中堅バックスクリーンへ飛距離446フィート(約136メートル)という特大19号になった。24日(同25日)の敵地・ロッキーズ戦以来5試合ぶりの本塁打だった。

 その裏に大谷がフリードから初球を左中間へ21号先頭打者弾を打ち返し、再び2本差とされたが、ジャッジは今度は守備で魅せた。5―2で迎えた3回1死でT・ヘルナンデスの右中間への当たりをダイビングキャッチし、勝利への執念を見せた。

 中盤まで試合を先行していたが、先発フリードが6回にまさかのKO。逆転され、追いつくことはできなかった。ジャッジは本塁打と二塁打の5打数2安打1打点で打率を3割9分2厘とした。

 「(大谷に)マネされたよ。本当にすごい選手だ。球界一の選手と言われる理由がある。彼の打席も走塁も、そしてマウンドに戻ったときも特別だ。だが、これは2つの素晴らしいチームが競い合っているんだ。

今夜は勝てなかったが、明日はまた準備を整えて向かう」とジャッジ。昨季ワールドシリーズの再戦。昨季MVPの対決と全米の注目を集めた。「(MVP対決は)あまり意識しないようにしている。自分にはフィールドでやるべき仕事がある。プレーをしてチームのために得点することが必要だ。だから、そういうことにはあまり没頭しないようにしている。それは君たちメディアの仕事だ」

 大谷の2本目、22号は自身の頭上を飛んでフェンスを越えた。「打った瞬間は壁際になるか、捕れるかもしれないと思った。だが回転がかかっていたのか、そのままスタンドに入った。これが彼が最高のホームランバッターの一人である理由だ。飛距離が長かろうが短かろうが、ホームランはすべてホームランだ。

あれはタフな一打だったが、俺たちもチャンスがあったのに活かせなかった」

 「自分は西海岸でプレーするのが好きだし、こういう大きな試合が好きだ。楽しい環境だから。ただ自分としては今日やるべきことをやり、フィールドですべてを出すだけだ」。出身地のカリフォルニア州リンデンはサンフランシスコに近く、幼少期はジャイアンツのファン。同地区ドジャースのアンチだったかと確認されると「ハハ。そうだね、それはそう言っておこうかな」と話していた。

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