◆JERAセ・リーグ 広島0―2阪神(31日・マツダスタジアム)
学習成果を存分に発揮した。阪神・大竹耕太郎投手(29)が7回1/3を4安打無失点で2勝目。
これでマツダスタジアムでは通算9戦で無傷の8連勝。敵地にもかかわらず、11連勝で歴代1位の九里(16~18年)に続き、同2位のジョンソン(15、16年の2度)に肩を並べた。無双する広島は「熊本に似てる」とニンマリ。路面電車にアーケード街…。どこか地元を想起させる“第二の故郷”で輝きを放った。
この春、もどかしい日々を“偏差値アップ”にささげた。春季キャンプ終盤に下肢の張りで離脱。約1か月のリハビリ期間が大竹を変えた。熊本屈指の進学校・済々黌を経て早大に進んだ秀才。「勉強でも偏差値60を超えて伸び悩む。
ソフトバンク時代に固めた“正解”を疑った。「体の使い方でも一つの決めごとのせいで、阻害される部分がでてくる」。一度は筋トレを断ち、瞬発系のメニューを増やし、体にキレが出た。2年連続2ケタ勝利が現在地なら、最終目標は40歳現役。29日に30歳になる。10年先を見据えた土台づくりでパワーアップした左腕を藤川監督は「よく頑張った」とたたえた。
チームは連勝で今季最多貯金9。月間8完封は55年ぶりの球団史上最多タイで、3年連続首位で交流戦を迎える。「絶対優勝できるように。その大きなピースとして投げたい」と大竹。