俳優の中井貴一が7日、都内で舞台「先生の背中~ある映画監督の幻影的回想録~」(8日、東京・PARCO劇場で開幕)の開幕前会見を行った。
名匠・小津安二郎監督がモデル。
小津監督は中井の名付け親でもあるという。同作で小津監督役のオファーを受けた中井は「最初は断った」というが、「天国に行ったときに小津先生に怒られるのは、俺が一番いいんだろうなというふうに思った」と引き受けることに。
6年ぶりの舞台出演となる芳根京子は、中井の母をモデルとした食堂の看板娘を演じる。芳根が母に似ているかと聞かれた中井は「よく芳根さんも、『合ってますか?』って聞かれるんですけど、合ってなくていいです(笑)こんなにきれいで、かれんではないですから」と答えつつ、「時々見てて、『あ、ちょっと母っぽいな』と思うところもある…一緒に頑張ってるよね」と芳根と目を合わせた。
芳根は「この役が中井さんのお母様をモデルにしてると聞いたときからずっと緊張してるのですが、中井さんのお母様のお話とかをたくさん聞かせていただいたりもしたので、すごく貴重な機会をいただいてうれしく思っています」と笑顔を見せた。
最後に、中井は「この劇場に来てくださったお客様のお1人でも帰って小津安二郎の映画を見てみようって思っていただけたら、名前をいただいた恩返しができるんじゃないかな」としみじみ語った。