◆日本生命セ・パ交流戦 2025 日本ハム8―2ヤクルト(11日・エスコン)

 日本ハムは11日、ヤクルト戦(エスコン)に快勝。連勝で交流戦の勝率を5割に戻した。

「4番・DH」で出場したフランミル・レイエス外野手(29)は、初回に逆転の13号2ランを放つなど4安打4打点の大暴れ。本塁打キング争いで万波に1本差をつけ単独トップに立つと、打点王争いでも2位との差を大きく広げ2冠を守った。一発は“魚雷バット”で放ったもので、新たな相棒にも手応えを見せた。

 浮いてきたフォークを、レイエスは完璧に捉えた。1点を先制された直後の初回2死一塁。ヤクルトの先発・高梨の失投を逃さず、逆転の13号2ラン。「交流戦で対戦したことない投手だったが、リポート通りというか、コーチやアナリストの方がいい準備をしてくれた」。3回にバットを折りながら左前適時打を放つと、4回は中前適時打。四球を挟んで8回には右翼線二塁打と4打数4安打4打点。4番の仕事を果たした。

 本塁打、打点の2部門でリーグ単独トップに立った。本塁打は並んでいた万波に1本差をつけ、打点は35まで伸ばし、29で2位の万波、ネビンに6差をつけた。

レイエスは「1位はうれしいけど、残念なことがあって、5月の月間MVPを狙っていた。成績的にもいけるかなと思っていたけど。今月は何としても月間MVPを取って選手全員で焼き肉に行きたい」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。

 “新兵器”が威力を発揮した。10日の試合前に届いたばかりの魚雷バットを使って初めての一発。「練習からすごく感触が良くて、重心が芯に詰まっているので、スイングも速くなってバットが軽く感じる」。10日のゲームでの打ち損じから、ヤクルト・オスナとのバッティング談義もヒントに、ポイントをやや近づけることを意識。見事に結果につなげたが、2打席目に折れたことでグリップへのテーピングが間に合わず、3打席目以降はこれまでのバットを使用。それでも安打を重ねる好調ぶりだ。

 チームは連勝で交流戦5割復帰。貯金も今季最多の9に戻した。「ボスの教え通り楽しむだけ。

チームメートも僕のことを信じてくれているので、僕もチームメートを信じてこれからも楽しんでいきたい」とレイエス。量産体制に入った助っ人砲が、チームをさらに加速させていく。(山口 泰史)

 〇…北山は12日のヤクルト戦へ向け、エスコンで最終調整。今季は先発投手が最大8人そろったチーム事情から、2戦続けて中10日での登板となる。「日数関係なく結果を出していきたい」と防御率1・35の安定感を発揮するつもりだ。セ・リーグとの対戦にも「オスナ選手、サンタナ選手は一発もありますし、その前に無駄なランナーをためないことも大事。一人一人集中して投げていきたい」とイメージはできている。

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