◆日本生命セ・パ交流戦 2025 楽天4―0中日(12日・楽天モバイル)

 本領発揮の投球で、岸が勝利を引き寄せた。7回を投げて3安打無失点でチームトップタイの今季3勝目に、「全体的に良かったですね」と納得の表情だ。

中日戦は10勝目。交流戦で同一チームから2ケタ勝利したのは岸が初めてとなった。「(対中日10勝は)けがなく、長くやっているおかげかな。(チームメートが)打って守って、リードしてくれるおかげ」と仲間に感謝した。

 11日の中日戦では、西武時代に7年間ともにプレーし、楽天でも20年から3年間チームメートだった涌井が白星を挙げた。球場などで試合を見ていたという岸は、「終わったから言えますけど、やっぱり投げ合いたかった。それが一番です」と率直な思いを吐露した。

 ただ、負けじと力投をみせた。6、7回と四球を出すなど少し乱れた影響もあり、91球で降板しただけに「欲を言えば完投したかった」。だが、ベテランの域に入っても存在感は抜群だ。2軍でしっかり調整し、1軍再昇格即先発で結果を出した右腕に、三木監督も「ストライク先行で、素晴らしいピッチングをしてくれたなと思います」とたたえた。

 連敗は4でストップ。

試合後のヒーローインタビューで岸は、クールな表情で「こんなもんじゃないイーグルスは、というところをみんなで見せていけたら」と、反撃を力強く宣言した。昨年優勝した交流戦で、V字回復を狙う。(有吉 広紀)

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