◆日本生命セ・パ交流戦 2025 オリックス7―3巨人(13日・京セラドーム大阪)

 赤星にとってはいい経験になったと思う。この日は制球が悪かった。

審判とストライクボールの相性もあったように見えたが、それは言い訳にできない。3回の一挙5失点はどこかで止めなきゃいけないし、4回は2死から失点した。セ・リーグの試合だったら、その時点で交代だ。

 前日(12日)は延長12回引き分けでリリーフを5人使った。10日は6人も送り込むなど、赤星続投の背景にはブルペン事情もあっただろう。しかし、パ・リーグ本拠地に採用されるDH制も理由の一つ。投手への代打がないから代える必要もなく「赤星よ、責任持って投げろ」となる。投げ続ける中で修正することを覚え、セ・リーグではできない経験を積める。捕手が5回以降、甲斐から小林に代わったこともプラス。リズムと配球が変わり、試合の中で生き返ったようだった。

 7回を121球、6失点。この試合を機に、赤星が大きく成長するかもしれない。

「ああ、こうやって投げていけばいいんだな」なんて感じてくれれば、これこそ収穫ありである。だから、パ・リーグの投手はいいピッチャーが多いんだなとも思った。DH制のメリットはこういうところにもある。(高橋 由伸)

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