巨人の三塚琉生外野手(21)が13日、支配下選手契約を結んだ。背番号は「96」。

ジャイアンツ寮から急きょ、オリックス戦の行われた京セラDに移動し、会見を行った。即1軍登録こそ見送られたが、高卒3年目のスラッガーは「ここからが勝負だと思うので、ファンの皆さまの期待に応えられるようにしっかり頑張っていきたい」と決意を新たにした。

 激動の24時間だった。12日はGタウンで行われたイースタン・日本ハム戦に出場。持ち前のパワーを生かした低弾道の右越え弾を放った。そして20時頃。寮でステーキを食べていると電話が鳴った。吉村禎章編成本部長からだった。待ち焦がれていた支配下登録、そして即1軍合流の報に喜ぶと同時に責任感が湧いてきた。1年目の23年に左膝を手術。約1年のリハビリを乗り越えた若武者は「やっとスタート位置に立てた。しっかり明日からやってやる」。

この日の朝9時には9日に同じく支配下登録された鈴木大と寮を飛び出し、12時35分に新大阪入り。チームに合流した。

 ロマンあふれる大砲だ。同じ太い眉毛を持つ、北斗の拳の「ケンシロウ」が愛称。その主人公に負けず劣らずのガッチリとした体で力強い打球を飛ばす。今季、3軍から2軍に昇格すると19試合で打率3割5分7厘、4本塁打、11打点をマーク。練習量はもちろん、ファームで調整していた丸、長野ら経験豊富なベテランにも臆せず助言を求めるハートの強さも持っている。自身のスイング動画チェックが日課。研究熱心な姿勢も3年目の急成長に結びついた。

 阿部監督は1軍登録について「明日(14日)以降ですね」とした。それでも、試合前練習のフリー打撃で右翼席中段までかっ飛ばし、持ち前のパワーをアピール。「やはり打撃が自分の一番の売りなので、たくさんアピールできるように。

若々しく、がむしゃらに頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。チャンスをつかみ取った21歳は大胆不敵に突き進む。(臼井 恭香)

 ◆三塚琉生(みつか・るい)

 ▽生まれ 2004年5月10日、千葉・柏市。21歳

 ▽球歴 増尾西小1年時に増尾レッドスターズに入団し、逆井中時は八千代中央シニアに所属。群馬・桐生第一では3年夏に県4強。22年育成ドラフト6位で巨人へ入団

 ▽あだ名 みっちゃん、ケンシロウ

 ▽トレードマーク 太い眉毛

 ▽座右の銘 継続は力なり

 ▽サイズ&投打 182センチ、93キロ。左投左打

 ▽けが克服 1年目の23年6月の3軍戦で左膝後十字じんたい損傷および左膝内側半月板を損傷し、同7月に手術。約1年を要したリハビリを乗り越えた

 ◆三塚の24時間    

【12日】        

20:00吉村禎章編成本部長から支配下登録を告げる電話

【13日】        

9:00鈴木大と寮を出発

10:30新幹線で新横浜駅を出発

12:35新大阪駅に到着

14:30京セラDで会見

14:50ミーティング

15:40練習開始

18:00試合開始

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