◆報知新聞社後援 第74回全日本大学野球選手権▽準々決勝 東北福祉大8―3西南学院大(13日・神宮)
4強が出そろった。東北福祉大(仙台六大学)が7年ぶりのベスト4進出。
睡眠時間は4時間余り。眠気とも闘っていた東北福祉大の選手に“戦闘開始”を告げたのは、7番・新保茉良(しんぽ・まお)の一振りだった。2回無死一塁から外角低めの直球を捉えると、打球は右中間スタンドに飛び込む先制2ラン。「点を取って(投手を)楽にさせようと(ナインと)話していた」。神宮に向かうバスの中「眠いな」と漏らしていたナインは一気に目覚めた。計3本のホームランが飛び出して11安打8得点。
この日の試合開始は午後0時3分。12日午後10時16分まで及んだ東日本国際大との戦いを制して宿舎に戻ったのは11時過ぎ。風呂で汗を流したあと新保が食べた遅い夕食は、コンビニで購入したカップラーメンだった。日付が変わり午前2時30分頃にベッドへ。7時まで、つかの間の休息を得た。「眠れましたが、起きた時は眠たかった。それでも、特に疲労は感じませんでした」。8時30分には神宮の室内練習場に入り、打撃練習を行った。
新保は東日本国際大戦で4打数無安打。3三振を喫していた。「寝るまでは気持ちを切り替えられなかった。
準決勝では、史上初のV3を目指す青学大に挑む。「連覇しているので、自分たちで止めようかなと。普通にやれば勝てると思う」と新保。過酷なスケジュールを克服した東北福祉大が、18年以来の優勝へ大きな流れをつかんだ。(浜木 俊介)