俳優の野村将希が22日、都内でデビュー55周年記念イベント「野村将希55th 永遠のストーリー」を開催した。

 1970年6月5日に「一度だけなら」で歌手デビュー。

レコード大賞新人賞などを受賞し、紅白歌合戦にも出場した。俳優としては87年から「飛猿」役で出演したTBS「水戸黄門」などが代表作として知られる。

 デビュー55周年を迎え「こっぱずかしい思いもあるけど、『よく55年来たよなあ』みたいな」と照れ笑いを浮かべた。同世代でデビュー年も同じ錦野旦の名前を引き合いに出し「2人で頑張っているのも珍しいなあ」と感慨に浸った。

 現在も籍を置くサンミュージックには創業当初から所属するが、当時を振り返り「小さい事務所から一丸となって頑張っていた」。先日、事務所の先輩である森田健作とラジオで共演し「話したときに感無量というかそういう話をした。あの時は、売れなかったらいつ飛んでもおかしくないビジネスだった」と振り返った。同社の相澤正久会長から「仕事が暇なんだから、アメリカでも行ってミュージカルを勉強してこい」と言われたことを機に米国に留学。「そこでの経験が役に立った」と俳優業につながったと明かした。

 自身の俳優人生を振り返り「『水戸黄門』は永久に不滅です」と今月3日に亡くなった長嶋茂雄さんの名言を引用。プロデューサー、監督から起用理由を「芝居には期待していないから、迫力出してやれ。こういう忍者がいても面白いと思った」と言われたという。

この日も「どこへ行っても、飛猿なんですよ。いつも持っているわけじゃないですけど、これを出すと喜んでくれる」とポケットから印籠を取り出した。

 衰え知らずの72歳。若さの秘けつには「モチベーション」を挙げた。「鏡を見て『今日もいい男だ』と自分のテンションを上げる」と野村なりの方法を紹介。「水戸黄門」の再演を聞かれると「笑っちゃいますよ。再演はないですけど…」と否定したが、アクション演技にはまだまだ意欲を見せ「『アサヒ緑健』というスポンサーさんがいるので、話してみますかね。あおってくれませんか?」と記者に協力を求めた。今後に向けても「できたら100歳くらいまで、こういう感じでいきたい。どこまでいけるか楽しみにしていてください」と呼びかけた。

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