日本ハムの水谷瞬外野手(24)が25日、惜しくも優勝を逃した交流戦を振り返りつつ、27日から始まるリーグ戦に向け優勝&キャリアハイを目標に掲げた。昨季の交流戦MVP男は、3日の交流戦初戦に再昇格し、出場16試合でチーム3位の打率3割、3本塁打、5打点と結果を出してチームを引っ張った。

自身は大の相撲好きで、五月場所後に、史上最速で横綱昇進を決めた同学年の大の里の活躍が刺激になったことを明かし、さらなる飛躍を誓った。

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 交流戦はあと一歩のところで優勝には届きませんでしたが、チームの雰囲気は明るいです。個人的には試合に出られない日もあり、悔しい思いもありますが、今のファイターズは誰が出ても勝てる、強いチームだと思います。

 打撃の感覚は悪くないです。毎日ノートに、その日の打席の振り返りや投手の特徴、データを書き込み、頭を整理しています。一日一日の積み重ねがいい方向に向いていると感じています。

 交流戦前には、相撲界から刺激を受けました。五月場所で史上最速で横綱昇進を決めた大の里関は同学年ということもあり、陰ながら応援しています。3年ほど前、スマホの広告でたまたま流れてきた相撲漫画「バチバチ」を読んだことがきっかけで相撲が好きになりました。テレビなどでは幕内がフォーカスされることが多いですが、新入幕から始まり、裏方さんや床山さん、後援会など様々な人の支えがあって昇進していく相撲界ならではのドラマに惹(ひ)かれました。今では、幕内だけでなく、まだ有名ではない、幕下の力士にも注目していきたいと思っています。

 ファイターズに来て2年目になります。

新庄監督からはSNSを通して「守備がんばれ」などのメッセージが届きます。監督から直接メッセージが届くことは、他球団ではないレアケースだと思いますが、特別違和感もないですし、いい距離感で接してくださっています。先輩方も寅威(伏見)さんや卓(中島)さんなど、上の方が上の人の雰囲気を出さないところがチームとしていい雰囲気がつくれている理由だと思います。

 シーズンはまだまだこれからです。開幕からけがもあり苦しいスタートでしたが、昨年も交流戦から調子を上げ、1年間戦うことができました。昨年、結果を出せたという自信を持ちつつ、初心は忘れないようにしたいです。キャリアハイと優勝を達成し、シーズンが終わった時に、「いい一年だった」と胸を張って言えるように、一日一日励みたいと思います。

(水谷 瞬)

 ◆水谷 瞬(みずたに・しゅん)2001年3月9日、愛知県生まれ。24歳。島根・石見智翠館では高校通算21本塁打も甲子園出場なし。18年ドラフト5位でソフトバンクに入団。5年間で1軍出場なし。

23年の現役ドラフトで日本ハムへ移籍。昨季は交流戦で歴代最高打率4割3分8厘で首位打者、MVPを獲得するなど97試合で打率2割8分7厘、9本塁打をマークし、25年3月に侍ジャパンに初選出された。193センチ、100キロ。右投右打。年俸2700万円(推定)。

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