守備の満嶋千登と打撃の田中大晴(ともに3年)。浜名は特長の異なる捕手の「2人体制」で夏に臨む。

 新チーム結成時から正捕手を務めてきたのは満嶋。正確なスローイングと巧みなリードで投手陣を引っ張ってきた。二枚看板の松下紘也と井岡睦海(ともに3年)は最速140キロを超える本格派で「リードするのが楽しい。2人の力を引き出したい」と目を輝かせる。

 一方の田中は昨年10月に外野手から転向。最初は2人の剛速球が「怖くて捕れなかった」が、満嶋に基本から教わって着実に成長した。一方で打撃センスは抜群。右利きのスイッチヒッターながら、左打席で本塁打を放つなど、パワーもある。1年夏は63キロだった体重が「筋トレで77キロまで増えました」とレベルアップに自信をのぞかせた。

 今夏の大会では田中が背番号2を着ける予定だが、中道誠監督(42)は「対戦相手によって先発も変えていく」。満嶋をスタメンで起用し、勝負どころで田中を代打に送り出す展開も考えている。

 夏の大会で浜名は3年連続で初戦敗退している。

シードで今年は2回戦からの登場になるが、昨年敗れた浜松学院興誠と当たる可能性もある。「先輩たちの分も勝つ」と満嶋が言えば、田中も「自分の役割を果たしたい」と気を引き締めた。2人の捕手が力を合わせて、まずは初戦突破に集中する。(里見 祐司)

 〇…切り込み隊長・竹田遼介三塁手(3年)のバットが絶好調だ。5月の練習試合で打率4割、出塁率は5割3分を記録した。意識するのは先制攻撃。「初回の先頭で塁に出て、打線に勢いをつけたい」と力を込める。昨夏は独特の雰囲気をベンチで味わった。「スタンドの歓声がすごく、のまれてしまった」。反省を生かし、先制のホームを踏むことで仲間を盛り上げ、勝利を呼び込む。

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