◆JERAセ・リーグ 中日1―2広島(28日・バンテリンドーム)

 中日の奇襲不発でゲームセットとなった。1点を追う9回2死一、三塁で“重盗”。

一塁走者の上林がスタートと同時にわざと転び、同時に三塁走者の尾田が本塁突入を狙った。一塁走者が視界に入る左腕のハーンの動揺やボークを誘ったが、冷静に対処され、尾田の本盗失敗で試合が終わった。今季2度目の敢行は前回に続く失敗。井上一樹監督は「(作戦の)全ては言えないけど、思い切ってチャレンジしようと思った」と仕掛けた。

 本塁はクロスプレー。捕手の立つ位置によって走者の進路が狭くなったため、指揮官はリクエスト失敗後も審判に確認を行った。「コリジョンかなとも思ったけど。ないということだから『じゃ、どれがコリジョンなんだよ』とは少し思ったけど」と悔しそうに振り返りつつ、今後も「やっぱり失敗を恐れていては、というところ。冷静な部分と、果敢に行く部分を持ち合わせてやらなきゃいけない」と積極的な仕掛け見据えた。

 ただ、敗因は中盤までの攻撃だ。5回1死三塁で岡林、細川が走者をかえせず、6回1死二、三塁も無得点。「打って、送ってという形はつくれた。

そこで一本出ればというところ。きょうは出なかったから、1点で終わった。そこに尽きる」と認めた。

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