参院選は20日、投開票された。東京選挙区から立候補していた自民党の新人・鈴木大地氏が初当選した。
NHKから一番手で当選確実の速報が出ると、選挙事務所は「早かったな」「すごいね」と歓喜の渦に包まれた。鈴木氏は「力の限り17日間戦いました。最低限の仕事ができたなと、ほっとしています」と初当選に安堵(あんど)の表情を浮かべた。
当選報告会では、自身が五輪金メダリストであることにちなみ、金箔(きんぱく)で装飾された“金の目のだるま”の目入れを実施。「新人で当選させていただきましたのは自民党、そして政治に新しい風を吹かせることが求められているのではないか」と背筋を伸ばし、「政治家としてはまだまだだが、健康や教育の政策を一日一日積み上げてしっかりとした政治家になる」と誓った。
鈴木氏は千葉県習志野市出身。1988年ソウル五輪で、代名詞の潜水泳法「バサロ」を武器に、競泳100メートル背泳ぎで金メダルを獲得した。現役引退後は2015年に文部科学省の外局として発足したスポーツ庁の初代長官に就任し、5年間務めた。日本水泳連盟の会長も務め、競技の普及に尽力している。
同選挙区では現職・武見敬三氏に加え、2人目の自民党公認候補。選挙戦では「健康に一生涯輝ける社会」を掲げ、スポーツでの健康増進に関する政策を訴えた。今月7日に都内で開催した決起集会には小池百合子都知事も駆けつけ、スポーツ振興における都との連携に期待を寄せていた。
荻原健司氏、谷亮子氏らに続く、“金メダリスト議員”の誕生となった。