20日の小倉5R・2歳新馬(芝1800メートル)は、G1・4勝馬クロノジェネシスの初子ベレシート(牡、栗東・斉藤崇厩舎、父エピファネイア)が鮮やかに差し切った。

 スタートでワンテンポ遅れ、その後も横に跳ねるしぐさ。

幼さ全開のなか、後方2番手から1000メートル通過1分4秒8の超スローペースを追走した。向こう正面から動いてコーナーで内めを回って先行馬群を射程圏に入れ、直線で前が開くと鋭く加速。ゴール前で2着馬をとらえ、半馬身差をつけた。ふらつく面もあったが、上がり3ハロン34秒5は次位に0秒7差もつける最速だった。

 拍手と歓声が湧き立つ場内で、母の主戦だった北村友は「クロノジェネシスの子供に乗せていただいてありがたいですし、うれしい。感謝の気持ちでレースに臨みました。とにかく勝ち切ってくれてうれしい」と感無量の表情。斉藤崇調教師は「持っているものはいいですが、難しさもあるので、うまくやっていきたい。お母さんみたいですね」と2頭を重ね、ほほ笑んだ。

 母と同じく、夏の小倉最終週、1800メートルでのデビュー勝ちを決めた。鞍上は「直線も遊びながらでしたし、まだ全然能力は出し切っていません」と伸びしろを強調。ここから、新時代をつくっていく。

(水納 愛美)

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