◆卓球 ノジマTリーグ(26日、東京・国立代々木第二体育館)
男子開幕戦が行われ、昨季プレーオフ(PO)準優勝の琉球が、同決勝で敗れた彩たまを3―1で破り、白星発進を飾った。
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記者の目 Tリーグは初代チェアマンで五輪4度出場の松下浩二氏(57)が創設に尽力し、18年10月に開幕した。
歴史的な開幕戦は両国国技館で行われた。光と音に包まれ、オーケストラの生演奏で入場する選手たち。松下チェアマンの開幕宣言は、準備に四苦八苦した多くの関係者の胸を熱くした。その“熱”に押されて船出したリーグは国内の卓球観戦の光景を大きく変えた。
それまで代表クラスの選手が国内で出場する試合は全日本選手権など年に数大会に限られた。海外からトップ選手も多く参戦。開幕時の世界ランク50位以内の選手数は男女で27人。ドイツ・ブンデスリーガも上回る規模だった。全国各地で日常的に、世界基準のプレーに触れられる環境が整った意義は大きかった。
あれから7年。チーム数は初年度の8から12、レギュラーシーズンの試合数も84から150試合に拡大した。試合のルールなども試行錯誤し、改良を重ねている。創設当時から理念に掲げる「世界NO1の卓球リーグを実現する」を目指し、地道な一歩を今季も踏み出した。(2017~22年卓球担当・林 直史)