◆大相撲名古屋場所千秋楽(27日・IGアリーナ)

 岩内町出身の西前頭8枚目・一山本(31)=放駒=は、西前頭14枚目の藤ノ川(20)=伊勢ノ海=にはたき込みで敗れた。5連敗を喫したものの、3場所ぶりの勝ち越しとなる9勝6敗と健闘した。

 立ち合いから前に出たが、前へ横へと機敏に動く藤ノ川をとらえきれず、最後ははたき込まれた。黒星締めで、支度部屋に戻るなり報道陣に「何か聞くことあります?」と自嘲気味に問いかけた。

 初日から5連勝を飾り、10日目まで1敗で先頭に躍り出るなど優勝争いを展開した。しかし11日目以降は5連敗と大失速し「一番最初に幕内で勝ち越せて調子も良かったけど、終盤のツメの甘さで勝てなかった」と反省した。

 優勝の予感が漂い、地元も盛り上がったというが「これが今の実力かなと思います。もう32歳になるので。そんなに長くは相撲を取れないかもしれないですが、応援してくださる方たちのためにも頑張りたい」と前を見据えた。

 来月は帯広、旭川、札幌と、ご当地での巡業がある。「痛いところを直して、感謝を伝えられるようにしたい」と明るく振る舞った。

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