◆陸上 全国高校総体 第4日(28日、ホットスタッフフィールド広島)

 女子800メートルのタイムレース決勝で、日本記録保持者の東大阪大敬愛高・久保凛(3年)が2分2秒34で同種目初の3連覇を飾った。「3連覇したいと思っていたので、その目標が達成できてとてもうれしく思います。

あまりプレッシャーを感じることも無く、今の自分の走りができたら3連覇はできると思っていた。そこはリラックスして臨むことができました」とすがすがしい表情で話した。

 5日の日本選手権では、日本新記録(1分59秒52)をマークして2連覇。連戦続きで左膝裏に痛みが出るなど今大会へ向けて万全では無かったが、強かった。この日は1周目を59秒で通過。2周目は「今日は余裕が無かった」と少し動きが鈍ったが、最後まで力強く走破。驚異の3連覇を達成した。

 それでも、満足はしていない。「走るからには自己ベスト」が目標で、東京世界陸上(9月)の参加標準記録(1分59秒00)も目指していたタイム。「ラストのインターハイで、タイム的にも、納得いかないなっていうのがあります。何本か重ねるうちに、体が疲れてしまう。まだ自分の弱さがあるのかなと思います。

もっと強くなりたいなって改めて、同年代の高校生からも感じる部分があった。もっと強くなれるようにしたいと思います」と力強く話した。

 東京世界陸上へは現在ワールドランキングで出場圏内に入っているため、初出場も視野だ。「まだ決まったわけではないですが、出るっていう気持ちは誰よりもある。出場できたら、世界と勝負して、1本でも多く走れるように頑張りたいなと思います」。9月。真夏の東京・国立競技場で、さらに強くなった姿を見せる。

 暑さ対策として、今年は全国高校総体の競技日程と競技方式が大幅に変更された。トラック競技の1500メートル以上の種目は予選・決勝の2ラウンド制から一発勝負のタイムレース決勝。800メートル以下の種目は、予選・準決勝・決勝の3ラウンド制から予選・決勝の2ラウンド制となった。

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