日本相撲協会は30日、IGアリーナで大相撲秋場所(9月14日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開いた。新十両昇進力士は朝白龍、石崎改め朝翠龍(ともに高砂)、旭海雄(大島)、西ノ龍(境川)に決まった。

元大関・朝乃山(高砂)も再十両で、同部屋から3人同時の十両昇進は79年秋場所で琴の龍と琴千歳が新十両、琴立山が再十両に昇進の佐渡ケ嶽部屋以来。朝白龍と朝翠龍の高砂部屋の2人は師匠の高砂親方(元関脇・朝赤龍)とIGアリーナで会見を行った。

 朝白龍は幕下3枚目で全勝優勝を飾った。石崎は今場所幕下2枚目で6勝1敗だった。兄は朝紅龍(高砂)で、王鵬・夢道鵬兄弟に次ぐ24組目の兄弟関取となった。朝白龍は「うれしい」。朝翠龍は「初心を忘れないようにしたい」と笑顔を見せた。同親方は「3人ともあがってほしかった。うれしい」と話した。

 ◇朝乃山広暉(あさのやま・ひろき)本名・石橋広暉。1994年3月1日、富山市生まれ。31歳。

小4から相撲を始め富山商から近大に。16年春場所に初土俵。17年春場所の新十両を機に「朝乃山英樹」に改名。同年秋、新入幕。19年夏場所で幕内初優勝し、20年春場所後、大関昇進。21年夏場所中にコロナ禍のガイドライン違反が発覚し、6場所出場停止。22年名古屋場所で西三段目22枚目で再出発。23年夏場所で再入幕、昨年の夏場所で返り三役も全休。昨年の名古屋場所で負傷し3場所連続全休。得意は右四つ、寄り。188センチ、165キロ。

 ◇朝白龍太郎(あさはくりゅう・たろう)本名・ラグチャー。

ジャミントクホク。1999年1月8日、モンゴル・ウランバートル生まれ。名古屋場所は幕下3枚目で全勝V。豊昇龍、欧勝馬と同じ飛行機で来日し、柏日体で相撲部。拓大に進学し22年に高砂部屋入り。得意は右四つ、寄り。182センチ、145キロ。

 ◇朝翠龍 涼馬(あさすいりゅう・りょうま)本名・石崎涼馬。2000年8月9日、大阪・四條畷市生まれ。兄は幕内・朝紅龍。得意は押し。172センチ、113キロ。

 ◇大関昇進後の朝乃山

 ▽21年5月 夏場所11日目に日本相撲協会のガイドライン違反が報じられた。

 ▽同6月 臨時理事会で6場所出場停止と6か月の報酬減額50パーセントの処分を決定。

 ▽同9月 秋場所で大関から関脇に転落。翌22年の春場所で幕下に転落し、関取の座を失う。17年初場所以来の幕下。

 ▽22年7月 西三段目22枚目で418日ぶりに土俵へ復帰し、白星。

 ▽23年1月 初場所を6場所ぶりの関取で十両V。

 ▽同5月 夏場所で再入幕。

 ▽24年5月 夏場所で返り三役も全休。

 ▽同7月 東前頭12枚目だった名古屋場所4日目の一山本戦で、左膝前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがを負い休場。

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