◆全国高校総体◇レスリング ▽男子51キロ級 広橋悠貴6-0山口寛汰(30日、島根・雲南市三刀屋文化体育館アスパル)
男子51キロ級決勝で山口寛汰(藤枝北2年)が広橋悠貴(東京・文化学園大杉並3年)に0―6で敗れたものの、準優勝と健闘した。同校では男女通じ、全国総体で初のメダル獲得となった。
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高校日本一には、あと一歩及ばなかった。男子51キロ級決勝で山口がひとつ年上の広橋に敗れ、準Vに終わった。55キロ級から階級を落としてきた相手の圧力に屈した。「組んだ時に相手の力が予想以上に強くてびびってしまった」。目標の優勝に届かず、ちょっぴり悔しかったが、それでも、2位と大健闘。今大会県勢で最高の成績を収めた。
29日は2回戦から登場。「初戦は減量のリカバリーに失敗して、てこずった」。5―3で辛勝だったが、3回戦は10ポイント以上差をつけるテクニカルスペリオリティー勝ち。この日の準々決勝、準決勝も危なげなく勝ち上がった。「試合開始30秒以内に、自分から攻めることを心がけた。
大富中3年だった23年には、U17アジア選手権に出場。45キロ級で銅メダルを獲得した実力者が、学校の歴史を塗り替えた。男女通じて初の全国総体で表彰台に立った。2010年に同好会を立ちあげ、12年に部に昇格してからここまで指導してきた西島優監督(47)は「よく頑張った」と、感無量の様子。今大会の山口の動きについては「持ち前の柔軟性、スピードを生かして練習の成果は出せたと思う」と、評価した。
伸び盛りの2年生。次の目標は8月の全国高校生グレコローマン選手権と10月の国スポだ。「次は、表彰台の一番高いところに上りたい」。手に届きかけたタイトルを、今度こそつかみ取る。
◆山口 寛汰(やまぐち・かんた)2008年7月18日、焼津市生まれ、17歳。3歳の時に焼津リトルファイターズでレスリングを始めた。