◆プロボクシング▽WBA世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇同級1位・高見亨介(TKO 10回2分48秒)王者エリック・ロサ●(30日、横浜BUNTAI)

 WBA世界ライトフライ級新王者・高見亨介(23)=帝拳=が、悲願の王座奪取から一夜明けた31日、東京・文京区の東京ドームホテルで会見。かねてから世界3階級制覇を目標に掲げている新王者は、ライトフライ級での試合は「年内(いっぱい)なんですかね。

頑張れるところまでは頑張りたいなと思っています」とし、「どのチャンピオンでも、もしやることがあるなら、全然自分はやりたいなと思う」と他団体王者との統一戦にも言及。今後について「同じ階級(ライトフライ)でもたぶんできると思うが、(減量が)きつい部分もある。ジムとも相談して、自分の中でもしっかり考えてから、ここからの展開を詰めていこうかなと思う」と話した。

 高見は30日、無敗の2階級制覇王者エリック・ロサ(25)=ドミニカ共和国=に挑戦。10回に右フックで初ダウンを奪い、再開後にロサがスリップ気味にダウンしたところでレフェリーが試合をストップ。デビュー以来無傷の10連勝(8KO)で、王座に駆け上がった。

 「試合映像は、10ラウンドも戦ったんで、自分の試合でも10ラウンドは見てられなくて。ダウンシーンだけをずっと見てました。ダウンシーンは多分、もう10回ぐらい見ました。いいパンチ入ってるなと。よく10ラウンド目であのパンチ入れたなって自分で褒めてます」と自賛した。

 祝福のLINEメッセージは試合直後に50件以上殺到し、インスタグラムのフォロワー数は約600人から一気に倍増。

「世界チャンピオン効果ですごいなと感じました。まだそんなにチヤホヤされていないので、これからが楽しみで仕方ないです」と笑顔を見せた。

 世界王者が不在だった名門・帝拳ジムに、再び世界のベルトをもたらした。9月14日には名古屋市のIGアリーナでWBA世界ミニマム級2位・松本流星(27)=帝拳=が同級1位・高田勇仁(ゆに、27)=ライオンズ=との同級王座決定戦に臨む。高見は「最近、帝拳ジムの選手みんな1試合1試合、ほんと大きい試合になってきている。少しはいいバトンをつなげたのかなっていう風に思ってます」と話した。

 一方で、同門のWBC世界バンタム級1位・那須川天心(26)からの祝福メッセージは「なんもなかったです」と笑った。「天心はスター性が抜群なので、ボクは試合内容で負けないようにしたい」とライバル視していた。天心も年内にも世界初挑戦することが濃厚だが、「天心の前回の試合(判定勝ち)と比べたら、絶対僕の試合の方が面白かった。今回はちょっと、ボクが(天心に)勝ったかなと。ボクの中では思ってます」と勝利宣言が飛び出した。

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